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蔵出し 初出品 売り切り商品
ゴリゴリ 豪壮刀 『水心子正秀』 在銘 令和3年登録 蔵出し品
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「水心子正秀」(すいしんしまさひで)は江戸時代後期、日本刀の作刀に一大変革をもたらした名工のひとりです。出身は出羽国(現在の山形県、及び秋田県)であり、本名は、「川部儀八郎」(かわべぎはちろう)と言います。
幼い頃に父親が亡くなると、母親の実家である赤湯町(現在の山形県南陽市)の「外山家」へ、母親や兄と共に移住。水心子正秀は、同家のもとで農具制作を始めて鍛冶の道に入り、その基礎を下長井小出(現在の山形県長井市)在住の「吉沢三次郎」(よしざわさんじろう)に学びました。
ほどなくして刀鍛冶への転身を決めた水心子正秀は、1771年(明和8年)、22歳で武蔵国八王子(現在の東京都八王子市)の「宮川吉英」(みやがわよしひで)に入門。「下原派」(したはらは)による作刀技術を学びます。同派は八王子を中心に、江戸時代後期から幕末にかけて繁栄した刀工の流派であり、実戦本位の日本刀を作刀することで知られていました。
出羽国に帰国すると、1774年(安永3年)、鍛刀の腕前を認められて、「山形城」(山形県山形市)城主「秋元永朝」(あきもとつねとも)のもとに出仕します。「水心子」の号は、このときから用い始めました。
1781年(安永10年/天明元年)に出府(しゅっぷ:地方から江戸へ出ること)し、日本橋浜町(現在の東京都中央区)にあった「秋元家」の中屋敷(なかやしき)に居を定めると、持ち前の旺盛な探求心を遺憾なく発揮。「古刀期」(日本刀の歴史において、平安時代中期から安土桃山時代末期に当たる時代区分)の「相州伝」(そうしゅうでん)と「備前伝」(びぜんでん)の作刀技術を学び始めます。
相州伝とは鎌倉時代、相模国(現在の神奈川県)において大成された鍛刀技術です。薄いながらも強度抜群の刀身と鋭い切れ味が特長であり、実戦向けの日本刀を必要とする、鎌倉武士の需要に合致していました。備前伝とは、備前国(現在の岡山県東南部)に伝承された作刀技術です。同国は良質な砂鉄が採取できたため、古くから日本刀の作刀が盛んであり、多くの流派が誕生。幾多の名工を輩出しました。
古刀期の鍛刀技術を学ぶ中で、水心子正秀は、その当時の華美で反りの少ない日本刀に対して、次第に物足りなさを感じるようになり、独自の刀剣理論である「刀剣復古論」を提唱します。これは、「日本刀は、すべからく古刀の昔に復するべき」と論じる考え方であり、提唱者の水心子正秀自身も、反りが深い(棟区[むねまち]から鋒/切先[きっさき]までを直線で結んだ際に、棟とその線まで最も離れている部分が長いこと)、実用本位の日本刀作りに邁進します。この刀剣復古論が登場すると、刀鍛冶の多くがこれに共鳴。日本刀は、刀剣復古論の影響のもとに、作刀されることが主流となっていくのです。
そして現在では、1596年(文禄5年/慶長元年)頃から、水心子正秀ら刀剣復古論を推し進めた刀工達が登場する以前の日本刀を「新刀」(しんとう)、以後を「新々刀」(しんしんとう)と呼んで区別しています。
水心子正秀は、「刀剣実用論」や「刀剣武用論」などの著作を刊行するかたわら、門弟教育にも意を砕き、多くの門下生を育てました。なお、新々刀期における日本刀の中で、水心子正秀とその弟子「大慶直胤」(たいけいなおたね)、別系統出身の「源清麿」(みなもとのきよまろ)の3人の名工が鍛刀した作例を「江戸三作」と呼んでいます。
日本刀 真剣 白鞘入り 登録証付き
全長 49.3cm
長さ 36.6cm
反り 0.7cm
目くぎ穴 1個
元幅 約3.3cm
先幅 約2.7cm
重ね 約0.9cm
刀身のみ重さ 519g
刀袋付き
素銅一重ハバキ
令和3年登録 うぶ品 初出品
長野県教育委員会発行の登録証付
代々大事にされていたものですので、
大事にしていただける方に出逢えたらと思います。。
この度、一度限りの特別出品です。
お見逃しなく!!